ヴィリニュス・ユダヤ博物館

"Vilna Gaon Jewish State"
"Museum Valstybinis Vilniaus Gaono zydu muziejus"
ヴィリニュス・ユダヤ博物館

別名「グリーンハウス」です。
リトアニアの宗教全般については「リトアニアの宗教」(wikipedia)をご覧ください。リトアニアにおけるホロコーストについては「リトアニアにおけるホロコースト」(wikipedia)をご覧ください。

内部に展示されていた写真です。

イスラエルからひとりの青年が来ていました。イスラエルでは男女ともに兵役があり、兵役が終わると世界一周の旅に出る習慣があります。ユダヤ人のネットワークが世界中にありますから、それを使って旅をするのです。
イスラエル国籍を持つパレスチナ系の住民は二等市民ですから、兵役はありません。

写真とは関係ありませんが、パレスチナでのイスラエル兵の蛮行は目に余るものがあります。彼らには彼らの言い分があるのでしょう。二度とホロコーストを繰り返さないためには、自分たちの国が必要だと言うのでしょう。だからといって、パレスティナ人の土地を奪ってよいという理屈は成り立ちません。
ヘブロンで会ったイスラエル軍の士官は「私たちはそれほど悪人ではないんです」と言っていました。こんなことを言うのは、彼ら自身が自分たちのやっていることが許されないことだと知っているからです。
彼ら自身の心のなかにも葛藤があります。テルアヴィヴにたくさんの麻薬中毒者がいるのは、イスラエル社会がどれほど大きな矛盾を内部に抱えているかを物語っています。イスラエルの退役士官のなかには、イスラエル軍の蛮行を公に非難している人もいます。兵士だからといって悪人ばかりではないことは私も知っています。何人かの兵士とおしゃべりをしたことがありますが、ひとりひとりの兵士は普通の青年なのです。
それにしても、自分たちの歴史を被害者としてしか見ることができないのは頭が悪いとしか言いようがありません。かつて被害者だった時のことを思い出すなら、現在パレスチナで行われていることなどできないはずだ、と私は思います。

ユダヤ人のかつての集住地区は見つけられましたが、ヴィリニュス・ゲットーがどこにあったのかは見つけられませんでした。また、出直す予定です。ここで言うゲットーは「ナチスドイツによって駆り集められ、住むことを強いられたゲットー」という意味です。

ヴィリニュス中部近くの "Pylimo" 通り39番地にリトアニア唯一のシナゴーグがあります。

上のシナゴーグにあったプレートです。

かつてシナゴーグがあった場所。ヴィリニュスは「北のエルサレム」と呼ばれたほどユダヤ人が多く居住していましたから、正確な数は不明ですがたくさんのシナゴーグがあったはずです。現在残っているシナゴーグは上のひとつだけです。ユダヤ人もほとんどが殺され、生存者も帰還していません。これは、ナチスドイツが侵攻してきたときに、リトアニア人もナチスドイツとともにユダヤ人迫害を行ったことが原因のひとつだと考えられます。

ゲットーに集められる以前のユダヤ人居住地区です。

この場所を見つけるのは少し時間がかかりました。通りに "Zydu g." 「ユダヤ通り」の名が残っています。グーグルマップがなければとても見つけられなかったでしょう。