2013年 ポート・サイード 2013 Port Said after Coup

観光地ではない町に行ってみようと考え、スエズ運河の地中海側の入り口〝ポート・サイード〟に行ってみました。カイロの〝ラムセス駅〟から鉄道で行けなくはないようでしたが、一般的なのはバスなので、カイロ市中心のバスターミナルからバスで向かいました。このバス・ターミナルでフランス人の老人に会いました。60代半ばで私と同じような格好で独り旅でした。仲間ですね。
「大丈夫？」と尋ねると「大丈夫」という返事。アレクサンドリアに向かうところだそうです。

カイロとポート・サイードの中間地点の近くだったでしょうか、タイヤがパンクしてしまいました。
エジプトにはコプト教会という固有のキリスト教会があって、人口の約10％がコプト教徒なのですが、このバスでコプト教徒の若い女性と一緒になりました。ポート・サイード出身で、カイロでコンピューター関連の仕事をしているということでした。この女性が状況を英語で説明してくれました。他のバスが迂回してここに向かっているので、少し待たなければならないということでした。待つことしばし、代替バスで無事にポート・サイードに着きました。
途中で、エジプト軍の検問があって身分証明書を確かめていましたが、別段、敵対的ではありませんでした。コプト教徒の女性が通訳に入ってくれて、撮影した写真を見せろと言っていることが分かりましたので、ルクソール神殿の写真を見せてやりました。軍関連の写真を撮っていないか知りたかったようですが、撮っていませんでしたから、問題はありませんでした。この兵隊の態度もきちんと確かめようとしているわけではありませんでした。兵士が検問を行っているのはパレスティナで慣れています。

ホテルの予約はしていませんでしたが、バスターミナルから乗り合いタクシーで町の中心へ向かい、このホテルを見つけました。「地球の歩き方」でも紹介されていました。向こう隣の建物は、同様の建物は近くにいくつかありましたが、ポート・サイード独特のものだそうです。

もう使われていないようですが、スエズ運河を照らす灯台です。

対岸は〝ポート・フアード〟です。見えているぼろいフェリーは〝ポート・サイード〟と〝ポート・フアード〟を結ぶフェリーです。切符をどこで買うか分からず、地元の人に聞いたところ《無料！》だそうです。《無料》は好きです。なお、自動車は有料です。

〝ポート・フアード〟に渡ってみました。乗るのにちょっと勇気の必要なフェリーです。ルクソールで乗ったナイルを渡るフェリーもぼろでしたが、こちらもなかなか。

〝ポート・フアード〟には立派なモスクがあるものの、何となくガランとした街です。大学もあるようです。

中央の白い建物はスエズ運河の事務所だそうです。

もう少しで〝ポート・サイード〟に着きます。”ポート・サイード〟のスーク（市場）なども歩いてみましたが、観光地ではない分だけ、ごく普通の日常生活が営まれているようでした。