2010年 エリコ（イェリコ）――世界最古の都市

世界最古の都市とも言われるエリコの遺跡です。海面よりも260メートル下にあります。地層のひとつひとつが一時代だそうです。それはともかく、このように野ざらしですから、遺跡の崩壊が心配されています。

『列王記 下』第二章19節以下の《エリシャのふたつの奇蹟》に登場する泉だと言われています。エリコの遺跡の近くにあります。入り口には鍵がかかっていたのですが、近くにいた警察官が開けてくれました。湧き出す水を飲ませてくれましたが、やわらかい水でした。この泉から湧き出す水を詰めたミネラル・ウォーターはヨルダン川西岸の各地で売られています。

遺跡の真上を通るロープウェイで、イエスがヨルダン川で洗礼を受けたあと、悪魔の誘惑を受けたという伝説の山に行くことができます。
とはいっても、山上へ行くことができるわけではなく、左に見える修道院まで行けるだけです。山の頂上へ行く道はこちら側にはないようでした。
頂上にはイスラエル軍の施設がありそうです。

ロープウェイからの撮影です。

修道院から死海の方向を見ています。手前に見えるのは現在のエリコの町、その先にヨルダン川――小さな川です――があり、それを渡ればヨルダンです。

上の写真から少し左を撮影しています。左の丘はパレスチナですが、その向こうにはヨルダンが見えています。

現在の修道院の少し先にはこのような洞窟があります。かつて修道僧たちはこのような洞窟で修業しました。

修道院内部、丸天井のフレスコ画です。

修道院内部のフレスコ画です。左は悪魔の誘惑を退けるイエス、右は剣を持っているようですから大天使ミカエルです。

修道院内部のフレスコ画です。左から《受胎告知》《聖母子》《イエス》《洗礼者ヨハネ――翼があるのが変ですが、手前に自分の首を持った絵がありますから間違いないはずです――》です。中央のカーテンの奥には《聖遺物》があるのではないかと思います。

『ルカによる福音書』第19章1節以下、「徴税人ザアカイ」がイエスを見るために登った木だとされています。まさか！ 右へ行っても左へ行っても現在のエリコの町に着きます。エリコは小さな町ですから、道に迷う心配はありません。