不法に占拠されたパレスティナ人の住宅

エルサレムのダマスカス門を右方向に出て、通りを渡ってさらに右へ50メートルほど行ったところを左に、つまり北方向に向かうとアラブバスのターミナルがあります。分離壁がこれだけ作られてしまうと、パレスティナ人のバスの運行は難しい状況です。それでも、ラーマッラー行きのバスはここからたくさん出ています。ナブルスへの直行のバスもありそうです。何分私はアラビア語を全く読めませんので、探しようがありません。もちろん、ヘブライ語も全く読めません。

この場所へ行く気になったのは、Youtubeでエルサレム北部でユダヤ教正統派がパレスティナ人が現住している住居を暴力で追い出し、占拠している映像を見たからです。現場を見ましたが、イスラエル政府はよほど政治的な思惑がない限り、ユダヤ教正統派のパレスティナ人に対するいかなる暴力も黙認しますから、もはやどうにもならないようでした。
上のアラブバスのターミナルを左に見ながら北上、右に左にいろいろと面白そうなものがある中をまっすぐに進みます。ダマスカス門からの道のりは約1.5キロ。 "Mount Scopus" というホテルの手前、右前方です。写り込んでいるのが超正統派であることは頭でわかります。私の頭ではなく、写っている男のです。左の建物に "HOTEL" とありますが、これが "Mount Scopus" ホテルです。右下に降りた、谷になっているところに入植地があります。この周辺は超正統派の巣窟なので、注意が必要です。暴力的なのです。ここから神殿の丘まで徒歩で20分ほどですが、時間帯や曜日によっては多くの超正統派に出くわします。徒党を組んでいますし、危険ですから、目と目を合わせないように、関わらないようにしましょう。土地の帰属をめぐる議論を吹っかけても無駄です。話の通じる相手ではありません。

右に見える家屋が不法占拠されてしまった家です。追い出されたパレスティナ人はどうしたのでしょうか。

住所が書かれています。 "Othman Ben Afan St" です。この通りはグーグルマップでも不鮮明な画像を提供してくれています。

通りを渡ったところにある窪地（谷）に入植地が作られています。この入植地はイスラエル政府によるものではなく、超正統派が勝手に住みついたものなので、みすぼらしいバラックに磯野波平のように数本の毛が生えた程度のものです。

不法占拠されている家屋の前から入植地の方向です。こうやってゲットーにまた潜り込むつもりのようです。