外国人労働者問題

博物館とその横に立つ巨大なたて看板。博物館の上にある“Ｍ”は「メトロ」の“Ｍ”ではなく「博物館Museum」の“Ｍ”です。

ご覧のようにそれほど大きな博物館ではありません。

たて看板の写真は、トルコからの出稼ぎの人々だろうと思います。
ドイツでもドイツ人が嫌う仕事をトルコ人がやっているというのは良く見かける光景です。オーストリアのほうが外国人労働者の比率は高いかもしれません。全労働者の20％が外国人労働者だと言われています。
オーストリア人は、観光客として遊びに来る人たちは歓迎するが、外国人労働者には出て行って欲しいと思っていると言われていますが、この話に接したとき、考えざるを得ないのは、われわれ日本人はどうなのか、ということです。
なお、これは2004年のことです。2015年の難民問題以来、状況はまったく異なります。

この看板には、左から「権利を有するのは誰か」「真理は相対的である」「検閲は存在するのか」と書いてあります。一見、哲学的ですね。

この看板には、「トルコ・ユーゴスラヴィア・オーストリア」、「1964年 労働力が求められた」、「2004年 そして、人々は来た」、「そして、われわれはどのように統治するのか」と書かれています。オーストリアはハプスブルク帝国のなれの果てですから、実は多民族国家です。かつて支配した地域から流入して来た人々がたくさん住んでいますし、労働力不足を補うために、労働者としての権利は認めないままに積極的に出稼ぎ労働者を受け入れてきました。